WEB用語集
WORDS
DNS(ディーエヌエス)
DNS(ディーエヌエス)とは
DNS(Domain Name System)は、インターネット上で人が使う名前(ドメイン)と コンピュータが理解する番号(IPアドレス)を結びつける仕組みです。
私たちは普段「https://example.com」のようなURLを入力しますが、 実際に通信している相手は「192.0.2.1」のような数字の集合です。
この翻訳作業を裏側で行っているのがDNSです。
DNSの役割
DNSの主な役割は次の3つです。
- ドメイン名をIPアドレスに変換する
- 正しいサーバーへユーザーを案内する
- Web表示・メール送受信など通信の起点になる
DNSが存在しなければ、私たちはすべてのWebサイトを IPアドレスで覚えなければならず、実用的ではありません。
DNSが使われる流れ
Webサイトが表示されるまでのDNSの流れは以下のようになります。
- ブラウザにURLを入力
- DNSサーバーに「このドメインのIPアドレスは?」と問い合わせ
- DNSサーバーがIPアドレスを返す
- そのIPアドレスのサーバーへアクセス
- Webページが表示される
この処理は一瞬で行われており、ユーザーはDNSの存在を意識することはほとんどありません。
DNSレコードの種類
DNSには用途ごとに「レコード」と呼ばれる設定が存在します。
- Aレコード:ドメインとIPアドレスを紐づける
- AAAAレコード:IPv6用のIPアドレス設定
- CNAME:別のドメインへ転送する
- MXレコード:メールの送信先サーバー指定
- TXTレコード:認証情報やテキスト情報を記載
Web制作では特にAレコードとCNAMEを扱う場面が多くなります。
DNSが関係するトラブル例
DNS設定が正しくないと、次のような問題が起こります。
- サイトが表示されない
- ドメインを取得したのにアクセスできない
- サーバー移転後に旧サイトが表示される
- メールが届かない
特にDNSの変更後は、情報が世界中に反映されるまで 数時間〜最大72時間かかることがあり、これを「DNSの伝播」と呼びます。
Web制作・運用におけるDNS
Web制作では以下のタイミングでDNSを扱います。
- 独自ドメインをサーバーに紐づけるとき
- 本番公開時のサーバー切り替え
- サーバー移転・引っ越し
- SSL設定や外部サービス連携
DNSは「触る機会は少ないが、ミスすると影響が大きい」 インフラ寄りの重要要素です。
たとえるならDNSは、インターネット全体を支える案内標識。
ユーザーも制作者も意識しないけれど、なくなると誰も目的地に辿り着けません。
