参考作品に似すぎてしまう気がする。模写止まりから抜け出す一歩

模写はできるのに、いざ自分で考えると手が止まる理由
模写がうまくいく理由は単純です。
レイアウトも配色も、もう答えとして目の前にあるからです。
線をどこに引くか、余白をどれだけ空けるか、すべて元データという正解を見ながら手を動かせます。
💡 ここがポイント
一方でオリジナルは「なぜこの配置にするのか」「誰に向けて、何を伝えるためにこの色を選ぶのか」を、自分の中から引っ張り出さないといけません。
参照できる正解がない状態で判断を積み重ねる作業なので、模写とは負荷のかかる場所がまったく違います。

添削で手が止まる受講生の多くは、技術が足りないのではなく、判断の練習をまだしていないだけというケースがほとんどです。
「模写」と「ゼロからのオリジナル」の間にある練習
では、どうしたら模写からオリジナルに昇華できるか。
それはまず、模写の練習のレベルを3段階で考えることから始めるのがおススメです!
「レベル1」模写は正解をなぞる練習、「レベル2」模写しながら気づいた工夫を自分の言葉で理解・確認する練習、「レベル3」は理解した構造を、別の条件でも成立させられるかを試す練習です。
レベルに分かることで、ゼロから考えるより挑戦しやすく、それでいて「自分で判断する」経験はしっかり積める、ちょうどいい負荷のかけ方です。
| レベル | 内容 | 詳細 |
|---|---|---|
| 1 | 模写 | 正解をなぞる練習 |
| 2 | 元作品の再設計 | 模写で気づいた工夫を振り返り デザインに落とし込む練習 |
| 3 | オリジナル練習 | レベル2を別の条件でも 成立させられるかを試す練習 |
レベル1については、こちらからご確認ください。
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レベル2については、こちらからご確認ください。
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元作品の骨格を抜き出す 残すルールと変える要素の決め方
レベル3の練習は、まず元作品を「骨格」と「表層」に分けて見るところから始めます。
| 分類 | 内容 |
|---|---|
| 骨格(残す部分) | 視線誘導の順番、余白の取り方、 情報の優先順位、レイアウトの比率 |
| 表層(変える部分) | 配色、写真・イラストのテイスト、 コピーの言葉づかい、フォントの雰囲気 |
たとえばカフェのバナーを題材にするなら、「見出し→写真→価格→CTA」という視線の流れと、要素同士の余白のバランスは骨格として残します。
そのうえで、配色や写真のトーン、コピーの言葉づかいといった表層を、次の項目で決める条件に合わせて変えていきます。
骨格を先に固定しておくことで、「何を守って、何を自分の判断で変えたのか」を自分の言葉で説明できるようになります。
これが、参考作品に似すぎてしまう不安への一番実用的な答えです。
似ているかどうかを感覚だけで判断するのではなく、変えた要素を指差して説明できる状態を目指します。
分かりやすく図にまとめるとこんな感じです。

ターゲット・商品・価格帯・掲載場所、どの2つを変えるか
条件を全部変えてしまうと、骨格まで崩れてゼロから作るのとほぼ同じになってしまいます。
逆に1つしか変えないと、変化が小さすぎて判断の練習になりません。
ちょうどいいのは、以下の4項目から2つを選んで変えるやり方です。
| 変える条件 | 変えると起きる変化の例 |
|---|---|
| ターゲット | 20代女性向け → 40代男性向けに変えると、 配色・フォント・写真の雰囲気が自然と落ち着く方向に動く |
| 商品 | パン屋 → 美容室に変えると、 写真の主役(食べ物→人物や施術シーン)が変わる |
| 価格帯 | 学生向け価格 → 高級路線に変えると、 余白の量や写真の質感で「安心感」より「特別感」を出す判断が必要になる |
| 掲載場所 | SNS用正方形 → 店頭A4ポスターに変えると、 文字サイズと視認距離の設計が変わる |
たとえば「ターゲット」と「価格帯」を変えると決めたら、それ以外(商品・掲載場所)は元のままにします。
変える条件を絞ることで、「ターゲットが変わったから、この色をこう変えた」という因果関係を自分の中で言葉にできるようになります。
これが、レベル3の練習でいちばん鍛えたい力です。
ムードボード→ラフ3案→比較→改善で仕上げる
条件を2つ決めたら、あとは手順に沿って進めます。
ムードボードを作る
変えた後のターゲットが好みそうな配色・フォント・写真のイメージを5〜10点集めて並べる
ラフを3案作る
骨格は同じまま、表層の見せ方を3パターン試す(色味を変える案/写真の使い方を変える案/コピーの見せ方を変える案、など軸をずらすと比較しやすい)
元作品と並べて比較する
骨格のどこを残し、表層のどこを変えたのか、1案ずつ言葉にする
1案に絞って改善する
比較で見えた弱いところを直し、完成させる
ここまでできると、「なんとなく似ている」「なんとなく違う」という感覚的な判断から、「視線誘導は元作品のまま、配色とコピーはターゲットの変化に合わせて変えた」と説明できる状態に変わります。
この、元作品との違いを自分の言葉で説明できるかどうかが、レベル3の練習が終わったかどうかの一番わかりやすい目安です。
まとめ
模写はできるのにオリジナルになると止まってしまうのは、技術ではなく判断の経験が足りていないだけです。
いきなりゼロから考えるのではなく、元作品の骨格を活かしたまま、ターゲットや商品といった条件を2つだけ変えてみる。
この練習を挟むだけで、判断の負荷を無理なく上げていくことができます。
「模写はできるけれど、その先に進めている実感がない」という方は、今取り組んでいる模写作品を1つ選んで、条件を2つ変えるところから試してみてください。
講座の作品添削では、実際の参考作品を使ってこの手順を一緒にたどることもできます。
気になった方は、説明会でどんな添削をしているか覗いてみてください。
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