未経験者がポートフォリオに載せる「架空案件」の作り方

「実務経験がないから、ポートフォリオに載せる作品がない」
——これは、Webデザインを学び始めた社会人の方から本当によく聞く悩みです。
結論からお伝えすると、実績がなくても、ポートフォリオはちゃんと作れます。
その鍵になるのが「架空案件」——実際の依頼ではなく、自分でお店や企業を想定して作る作品づくりです。
実績がなくても作品は作れる
未経験からWebデザイナーやWebディレクターを目指す人の多くが、最初にこの壁にぶつかります。
……そんな堂々巡りに悩んでいる方は少なくありません。
でも、実際に採用の場でポートフォリオを見る側が知りたいのは、「本当にその企業から依頼を受けたか」ではありません。
「どんな考え方でデザインを組み立てられる人か」です。
だからこそ、架空の案件でも、考え方が伝われば十分に評価される作品になります。
架空案件とは?課題との違い
架空案件とは、実在しない、または実際には依頼を受けていない企業・お店・サービスを想定して、自分で企画からデザインまで作り上げる制作物のことです。
スクールの授業課題と似ているようで、実は目的が少し違います。
課題は「決められたテーマ・条件の中で技術を身につけるための練習」であるのに対し、架空案件は「自分でテーマや条件を設定し、企画からゴールまで一人で考え抜く」ところに意味があります。
この「自分で考えて決めた」という過程こそが、ポートフォリオでいちばん見られる部分です。

以前、営業職から転職を考えていたある受講生の方が、初めて架空案件に取り組んだときのことです。
テイクアウト専門のパン屋さんのサイトを作ってきてくれたのですが、レイアウトも配色もきれいにまとまっていました。
ただ、「このお店、ターゲットはどんな人ですか?」と聞いたところ、少し困った顔で「決まったフォーマットに沿って作りました」という答えが返ってきました。
これは、それまで受けてきた授業課題の感覚がそのまま残っていたからだと思います。
課題は「正解に近づける」ことがゴールになりやすいのですが、架空案件は「自分で正解を作る」ことがゴールです。
この違いに気づいてもらうために、「もしこのお店の店長さんに『なぜこのデザインにしたの?』と聞かれたら、なんて答えますか?」と聞き直しました。
すると、「近所の忙しい30代くらいの方が、スマホでサッと見て予約できるように」と、自分の言葉でどんどん出てくるようになったのです。
テーマ自体は変えていないのに、説明できる中身がまったく違うものになった、印象的な瞬間でした。
テーマの選び方
架空案件を作るとき、多くの人が最初に迷うのが「何をテーマにするか」です。
おすすめは、次のような軸で考えることです。
特に、実際に利用した経験があるものは、悩みや改善点をリアルに描写しやすく、説明文にも説得力が出ます。
逆に、規模が大きすぎる企業や、業界の知識が必要すぎるテーマは、途中で情報不足になり手が止まりやすいので避けた方が安全です。
制作意図を残す
テーマが決まったら、次に決めるのは「誰に向けて」「何のために」作るのか、です。
・ターゲット:年齢層、悩み、Webに対する慣れなど
・目的:予約を増やしたいのか、認知を広げたいのか、信頼感を伝えたいのか
この2つが決まっていないと、デザインの方向性がぶれてしまいます。
そして、「なぜこう作ったのか」という説明は、完成した作品そのものよりもポートフォリオでは重要視されます。

以前、飲食店のホームページを想定して架空案件を作ってきた受講生の方がいました。
配色もきれいで、写真の配置も丁寧にまとまっていました。
ただ、「なぜこの配色・配置にしたんですか?」と聞くと、「よくある飲食店サイトの構成に合わせました」という答えで、少し言葉に詰まってしまいました。
そこで、「このお店に来てほしいお客さんは、どんな人ですか?」と聞き直したところ、「近くに住んでいる家族連れで、初めて行くお店は口コミを結構気にする人」という答えがすぐに返ってきました。
そこからトップページに口コミや店内の雰囲気が伝わる写真を大きく配置し直したところ、見た目自体はそれほど変えていないのに、説明を聞いたときの納得感がまったく違うものになりました。
テーマや素材そのものより、「なぜそうしたか」を言葉にできるかどうかで、伝わり方が変わるのだと感じた場面です。
参考サイトの活用と注意点
架空案件でも、ゼロから発想する必要はありません。
同業種の実在するWebサイトを参考にしながら、レイアウトの型や配色の傾向を学ぶのは自然な進め方です。
ただし、注意したいのは「模写」と「参考」の違いです。
レイアウトや配色の考え方を学ぶのはよいのですが、そのままコピーしてしまうと、著作権やデザインの独自性の観点で問題になります。
あくまで「なぜこの配置になっているのか」を考えながら、自分のターゲット・目的に合わせて再構成することが大切です。
相談しながら形にする
架空案件づくりで一番もったいないのは、一人で悩みすぎて手が止まってしまうことです。
テーマ選びの段階、ターゲット設定の段階、デザインが完成した後の段階、それぞれのタイミングで相談することで、方向性のズレを早い段階で直せます。
名古屋校でも、「実績がなくて何を作ればいいかわからない」という相談は本当に多く受けます。
テーマ選びの相談だけでなく、途中のラフの段階で一度見せてもらうだけでも、方向性のズレはかなり早く直せます。
「これで合っているか不安」というくらいの段階で相談に来てもらう方が、結果的にスムーズに完成まで進むケースが多いです。
一人で完成させることを目指すより、途中で見てもらいながら形にしていく方が、結果的に良い作品になりやすいです。
まとめ
実績がないことは、ポートフォリオを作れない理由にはなりません。
架空案件という形で、テーマ選びから制作意図まで自分で考え抜くことこそが、あなたの「デザイナーとしての考え方」を伝える最初の一歩になります。
一人で決めきれなくて当然です。テーマ選びの段階からでも構いません。
「どんな架空案件を作ればいいかわからない」という状態のまま、まず説明会でご相談いただく方がほとんどです。
実際にどんな作品作りをしているのか、Webデザイナー専攻の授業の様子も含めてご案内します。
デジタルハリウッドSTUDIO名古屋の運営会社はWeb制作会社です。
先生は制作会社のスタッフやWeb業界に長年いるフリーランスです!
最前線の現場で戦っているからこそ、今の時代に求められている、クリエイター像がわかるんです。
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投稿者プロフィール

株式会社デジタルダイブ サービス担当者
デジタルハリウッドSTUDIO名古屋を運営。1995年に愛知県で創業したホームページ制作会社です。
名古屋・東京・大阪を拠点に全国の企業・官公庁の Web サイトを多数手掛け、幅広い分野で制作実績を積み重ねてきました。
創業以来、専門性の高いクリエイティブで信頼を築いています。
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